うらがみらいぶらり

チラシの裏のアーカイブ

Luppet + Leap Motionで、お手軽かつ繊細にバーチャルアバターを動かす

f:id:wasasula:20190304023122p:plain

 2019年に入り、VTuberになるためのツール、もっと言えば「アバターを動かすための手段」は多岐にわたるようになった。去年の今ごろでは考えもつかない状況になりつつある。

 そういった中で最近特にすごいと感じているのが「Luppet」。非常に繊細な動きが実現できるツールであり、「バストアップ特化」を謳うだけあり、この用途であれば最適解に近い。そして、現状多くのVTuberの「生配信」は、バストアップだけ動けば事足りることが多い。

 相当によさげなのでいま遊び倒そうとしているが、なぜかTwitterには情報が散見されるのに、ググってもほとんどヒットしない。さわってる人少ない? 知られてない感じか? ならば、僕がGoogleに爪痕を残そう。そう考えた次第である。一般公開もされましたしね。

 というわけで、以下は「Luppet」というVTuber向けツールのもろもろである。

 

 

1. どんなことができるのですか?

 こんな感じで美少女が動く。

 もろもろフル活用すればこういう映像も撮れる。

 これらが全て、VR-HMDもモーションキャプチャーも装着不要で生み出せる。デスクトップ上で完結する手軽さが最大の特徴である。

 また、高級なシステムでなければ取得しにくい「指の動き」を、かなりの精度で取得できるのも魅力の一つ。「キータイプ」「ピアノ演奏」といった応用が見込めるし、単純に指も含めて手が自由に動くと、めっちゃかわいい。

 もちひよこちゃんが「寿司打」をするこの動画が参考になるはず。

www.youtube.com

 

2. 公開先

www.pixiv.net

 開発者のねぎぽよしという方のBOOTHにて公開中。支援プランもありますので、ぜひともおひねりを渡していきましょう。

 

3. 必要なもの

①Leap Motion

f:id:wasasula:20190303235054j:plain

 ちょっと大きめなUSBメモリくらいの大きさのハンドジェスチャー入力デバイス。手の動きをこれ1つで取得できるので、たとえばカスタムメイド3Dでメイドのおっぱいを揉むなんてことができる。

 Luppet需要に加えて、なぜかDTM界隈でも使われ出してるらしく、各所でけっこう品薄ぎみ。Amazonだと結構値上がりしてるので、ロボショップあたりで仕入れるのがベターかも(自分もロボショップにて購入)。

 

②Webカメラ

 なんでもいい。ノートPCとかに搭載されているならそれで事足りる。

 

③ネックマウント

 スマホやGoProを装着して首からぶら提げるネックマウントも必要。公式に推奨されているこれが一番よさげ。

 上記のやつはスマホ用のため、Leap Motionは細くて保持できない。なので、急ごしらえだが適当な直方体の物体を噛ませるとよさげになる。

f:id:wasasula:20190304001339j:plain

こんなかんじ。

 僕は手近にあったふせんをはさんでいる。人によってはフリスクの缶、人によってはMONO消しゴムだったりする。

 

④Leap Motion用マウンタ

www.thingiverse.com

 理想的な保持手段は専用マウンタを用意すること。上記みたいな3Dデータがあるので、これをDMM.makeとかで錬成するらしい。「そのままだとスキマが生まれるのでスベリ止めが必要」みたいな情報もあり、このあたりはくわしい人に聞くのがよいと思われる。僕のまわりにはいなかった。

 

⑤フットペダル

 表情動作にこだわる場合、こんな感じのフットペダルを用意して表情キーに割り当てるのが最適とのこと。オプション寄りのガジェット。

 

⑥VRMモデル

f:id:wasasula:20190304001932j:plain

 VRoid Studioやセシル変身アプリで作ってもいいし、VRoid Hubから拝借してもいい。動作確認したいだけならプリセットのモデルを使うのも手。

 

4. 導入

 「導入」と述べるほど大層な設定などはいらない。本体はZipファイル同梱なので、入手したら好きなディレクトリに展開するところからスタート。起動初回にアカウント登録が必要となるため(登録しなくても体験版はつかえる)、手近なアドレスは用意しましょう。

f:id:wasasula:20190304012058j:plain

 起動画面はこんな感じ。モデル選ぶ!カメラ選ぶ!必要ならば表情キーも登録!はいスタート!! このくらいの速度感で動かせる。

f:id:wasasula:20190304012149j:plain

 これでもう動かせましてよ。必要ならばLeapMotionの検知設定や、リップシンクの設定もしておく。

 

 画面で察した人もいるかもだが、基本的にはOBSでグリーンバックを切り抜いて合成して使う。とはいえそれもそこまで難しくない。ゲームなり作業場なり、好きなウィンドウと重ねて使いましょう。

 ちなみに体験版は画面上にでっかく「体験版」と表示される。取り去りたい場合は5000円のライセンス*1が必要になるので、「気に入った!」と思ったら購入へ移りましょう。

 

5. Luppetのここがすげえ

①とにかく両手と指が動く

f:id:wasasula:20190304012752g:plain

 上にも書いたけど、手と指の動きをこんなに細やかにモデルへ反映できるのは本当にすごい。ちょっと手が動くだけで表現がものすごく豊かになる。やろうと思えばハートマークだって作れるんですよ。すごくないですか?

 

②負担がめっちゃ少ない

f:id:wasasula:20190304013058p:plain

 全身モーキャプはもちろん、VRヘッドセットは運用がかなりハードだったりする。

 VRゲームは全身を動かすのであまり気にならないけど、VTuber配信でありがちな「着座で1時間ほどおしゃべりをする」という使い方をすると、重いヘッドセットをつけて顔だけ動かすハメになり、これは首と肩に結構くる。

 これに対し、Luppetは首から提げるネックマウントだけつければ済むので、いろんな意味でランニングコストがめちゃめちゃ小さい。こうした点は、特に定期配信をしようっていう人には大きなメリットだと思う。

 

③圧倒的に安い

wasasula.hatenablog.com

 フルVR環境の構築コストの高さは弊ブログ読者であれば周知の通りだろう。そうではないなら上掲記事を読めばわかる。ここまで極端ではないけど、まぁ6桁は覚悟がいると思われる。

 Leap Motionは定価なら1万円程度、マウンタは1000円未満、Webカメラは数千円。PCはよほどの古物でもない限り大丈夫でしょう。そこにライセンス代、専用マウンタのプリント代、フットペダル代をつけても、だいたい3万円近辺で収まる。実際安い。

 金銭コスト的な敷居の低さはめっちゃデカい。その分、他のところにお金をかける余裕も生まれる。

 

6. 個人的なTips

①モデルの動き方について

 Luppetはモデルを「Webカメラの取得した映像」通りに動かすため、有り体にいうと鏡合わせには動かない。この挙動は仕様らしく、FaceRigみたいな動作を想像していると、初めて動かした時に「おや?」と驚くかもしれない。

 OBSとの併用がほぼ前提なので、水平反転させれば擬似的にミラーリングはできるのだけども、左右非対称なモデルを使ってると違和感が出てきてしまうやも……ささいな問題なので、現状は「運用でカバー」が最適解。

 

②Leap Motionの検知範囲について

 かなりイケるといっても無限にイケるわけではなく、水平方向は肩幅から外、垂直方向は首元あたり、くらいが検知範囲の限度。奥行きについては、密着もダメ、奥すぎるのもちょっと怪しい、という感じ。*2

 眼鏡を直したり、鼻をかいたりすると、トラッキングが外れて腕がスーッ……と下へ落ちていく。あと、マウス操作をする場合、キーボードの外側にあると同様にトラッキングが外れやすいかもしれない。

 このあたりも「運用でカバー」というか、動かしながら最適な環境を作っていく感じになる。なるたけ体の正面でおさまる世界を作るとよさげ。

 

③モデルについて

 モデルのおっぱいが大きいと腕が貫通する。こだわりがない場合、お胸のサイズは平均的におさめておくのがよさそう。僕はロリ巨乳で動かしたかったので顧みない。

 あと、人によっては「VRoid使うのむずいやん」という人もいる気がする。実のところ、髪型はプロシージャヘアを使えば簡単につくれるし、瞳や服のテクスチャはBOOTHで無数に配布・販売されているので、結構オリジナリティは生み出せる。臆せずトライしてみましょう。*3

 

総括

 この記事を通してなにを伝えたいかと言えば、「めっちゃ手軽だしお安く済むしマジでみんなこれ一回体験してほしい」ということに尽きる。このレベルのモデル操作をViveもかぶらず実現できるの、本当にすごいです。

 個人のVTuber運用はもちろん、正直法人向けでも「配信者への負担軽減」や「初期コストの低減」という面で、結構最適解じゃない……? もうこれでいいんじゃない……? みたいに思っている。やりたいことは人それぞれとはいえ、現状のスタンダードなVTuberの運用には見事にハマっている。

 VTuberやるつもりがない人でも、Luppetを使用して「普段の何気ない作業をキャラクター化した上で映像で記録する」という用途が、個人的にアツい。普段ブログ書く様子とか絶対にリアル映像で録画したくないけど、これ経由なら記録も苦じゃない。アスリートのごとく、普段の作業を記録して、改善点をみつけてフィードバックしていく……みたいなことができそうな気がする。そんな作業風景も、美少女ならコンテストになるからすごい。

 そんな感じで、一般公開も始まったLuppet、2019年3月において結構よさげなツールです。すごいからみんなLeap Motionとセットで体験して、「バーチャルのちからって すげー!」と震撼するといいわけですよ。

*1:個人運用の場合。法人運用の場合、別のライセンスが必要とのこと。

*2:マウント角度を真正面に設置している場合。

*3:ここまで載せてきた「わさすらちゃん」モデルもBOOTHの様々なVRoid素材のたまものです。服はもちろん、瞳とアイラインはかなりデフォルトモデルからの差分を生み出せるので、導入を検討してみるとよさげ。