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うらがみらいぶらり

チラシの裏のアーカイブ

ジータのシコリティ論 ~可変・中立・至近~

 先日、グラブルのエロ同人誌において、どんなキャラが多く登場するかを調査した。その結果、最も登場しているキャラクターはジータであることが判明した。

wasasula.hatenablog.com

 1年前はナルメアとカリオストロに順位をゆずり、ダヌアと席次を同じくした彼女が、気がつけば「全空で一番シコられた女性」となったのである。

 それはなぜか。あらためてジータというキャラクターにフォーカスを当ててみると、彼女の内には、非常に興味深いシコリティが内在することに気がついた。そして、そのシコリティは、いわゆる「シコリティのユニバーサルデザイン」に合致するのではないか――そのような仮説を立てるに至ったのである。

 スケベの伏魔殿たるグラブルにおいて、「主人公が最も多くエロ本の題材になる」という構図は、どのようにして生まれているのか。以下は、ジータのシコリティに関する、ちょっとした論考メモである。

 キーワードは、「可変」「中立」「至近」の3つだ。

 

  

 

1. 「可変」 ~自在なる外見と人格~

 ジータが持つ最大の強み。それは「可変」である。

 

①可変的外見

 グラブルの特徴の一つは、選択したプレイヤージョブによって、外見も変化することである。

 このジョブだが、総数は実に46*1。さらに特別なスキンも5種*2存在する。

 総計51種類のジョブとスキンが存在すること。これはすなわち、それだけ外見のバリエーションが存在するということである。

 通常、一体のキャラクターに与えられる見た目のバリエーションはそこまで多くない。グラブル内においても、バージョンとスキンを含めても10種類を超えるキャラは存在しない。その点において、51パターンという数値は特権的という他ない。

 外見はキャラ認知における最初のフックである。そして、フックが多いことで、多くの人間がジータに「引っ掛かり」、あわよくば射精へと至る契機を産み出しているのである。また、「自分好みの見た目を選べる」という点も、「選択の自由」によって入れ込みを強め、さながら着せ替えゲームのごとき愛着を生み出しているだろう。

 

②可変的人格

 さらに、ジータは「人格」もまた可変的である。

 2015年のエイプリルフールイベントにて、ジータには「服装によって性格が変わる」という設定が与えられた。ハーミットなら「自然を愛するおっとり系」、ホークアイなら「真面目な軍人気質」、オーガなら「荒々しく好戦的」と、まるでプロのイメクラのごとく人格が豹変するのである。

 出自こそジョーク寄りであるが、その後『プリンセスコネクト』にコラボ出演した際にもこの設定が転用され、二次創作においても見かける機会が多い、今やジータを代表する設定の一つだ。

 この設定の恐ろしさは、単独のキャラクターでありながら複数のキャラクターを擬似的に内包させる点にある。極めて単純に考えれば、彼女単独で51人のキャラクターが存在しているに等しいことになるのだ。しかも、別個のキャラとして独立せず、ジータという一人のキャラクターが、「着替え」を通して変更される「状態」であるという点が、彼女の特異性である。

 上で「イメクラ」という表現を用いたが、シコり手からすれば、内外含めて「自分好みのキャラクター」を「演じる」存在は、この上なく最適なソリューションであり、その意味で極めてイメクラ的である。ジータの強みはまさにそこにある。

 

③可変的設定

 さらに言えば、本編におけるジータは「プレイヤーの分身」として位置づけられているため、その実設定には空白部分が多い。「お人好しで皆に慕われ、器も大きい」という方向性こそ決まっているが、それ以外はプレイヤーや描き手に決定を委ねているに等しい。

 (竿役の)妹にしようと、男性キャラと交際していようと、レズにしようと、二次創作においてはおおむね許諾される。「自分好みに描ける」という特性は、殊にスケベな物語を組む上で非常に利便性が高い。多様な性欲に対する受け皿としても、ジータは優秀といえるだろう。

 この特性は、プレイヤーの分身キャラクターであれば高確率で有するものだが、ジータの場合は上掲①②も相まって、非常に効果的に機能するようになっている。

 

 以上の①~③をまとめれば、「キミだけの一番シコれるジータを作ろう!」という言葉に尽きる。可変的なシコリティは、圧倒的な需要の多さによって、その人気を勝ち得るのである。

 

 

2. 「中立」 ~空における最もスタンダードな少女~

①種族的中立

 ファンタジーをジャンルとして冠するグラブルには、一般的種族の「ヒューマン」以外にも、いくつか異種族が存在する。

 ロリ巨乳種族! スケベのファッティ、ドラフ!!

 獣耳痴女種族! アジテーションスケベ、エルーン!!

 ぷにあな種族! ロリスケベの極致、ハーヴィン!!

 この3種族は圧倒的な属性極化によって、刺さる人間にはとにかくぶっ刺さるシコリティを発露する。昨年4月の調査で登場数1位だったナルメアは、低身長巨乳というドラフシコリティに、「甘やかしお姉ちゃん」というダイナマイトを積載した、グラブル随一のドスケベモンスターであることは、多くの人がご存知であろう。

 しかし、いずれも「特定の属性」に合致しなければ、最悪拒絶しかねないシロモノである。ドラフならロリ巨乳好き、エルーンなら獣耳好き、ハーヴィンなら重度のロリコン、といった素養が求められる。そういった意味では「人を選ぶ」種族ともいえよう。

 これに対してジータは、ゲーム上では「種族不明」と扱われるが、『プリンセスコネクト』コラボ時の設定から、おそらくヒューマンである可能性が高い*3。種族が一般的であることは、それだけ間口が広いということでもあり、彼女のシコリティの大衆性がうかがえる。

 

②身体的中立

 さらに、そのヒューマンの中にあっても、彼女はスタンダードな位置に立つ。

 ナイスBODYなお姉さんのシルヴァやロゼッタ。ハタチのフレッシュなカラダのヴィーラ、ゼタ、ベアトリクス。若干9歳の圧倒的ロリなサラや、見た目は間違いなくロリ筆頭のカリオストロ……そうした面々の中で、17歳という年齢*4と、年相応の体型*5であるジータは「中間地点」に立つ。グラフでいうなら、x=0、y=0に立つ存在だろう。*6

 年齢も重要だが、シコリティにおいて重要になるのはバストサイズである。平均的なおっぱいは間口の広さだけでなく、「描き手の裁量で自由に盛れる」という利点も併せ持つ。巨乳好きなら大きく、貧乳好きなら小さく。巨乳キャラを過度に小さく、貧乳キャラを過度に大きくするのは「設定の破壊」にあたるため、このあたりの自由さはスケベ本の数を増やす一因になっているかもしれない。

 

 誰にでも受け入れられ、誰でも自由に調整して描ける。そうした「万人寄りに近しい」中立性は、高い可変性を有するジータにとって、とても重要なファクターである。

 

 

3. 「至近」 ~プレイヤーに最も近い美少女として~

①主体から客体へ

 ここまでジータというキャラクターのシコリティについて考えてきたが、もともと彼女は、グラブルにおける「プレイヤーの分身」として生み出された。空白の設定が多いのはそのためである。

 しかし、今現在において、ジータはもはや「プレイヤーの分身」に収まらず、他のキャラクターと同様に「グランブルーファンタジーのキャラクター」として存在しているように思う。その契機は、2015年のエイプリルフールイベントだろう。

 このイベントでは、「服装で性格が変わる」という設定のみならず、金元寿子の声が与えられ、ルリアたちと同様に、一人のキャラクターとして会話劇を繰り広げている。この時、ジータは「プレイヤーの分身」という立場から離れ、キャラクターとしての独立を果たした、と言える。

 これによって、ともすれば、それまでは「ジータの内」に存在していた「プレイヤーの視点」が、「ジータの外」に放逐される。そして、エイプリルフールイベント以後、外へ放逐された「プレイヤーの視点」は、「ジータに最も近い位置」をただようようになったのではないだろうか。さながらカメラマンが、密着取材を試みているように。

 

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図1. ジータと「プレイヤーの視点」のイメージ

 

 客体へと変化した「プレイヤーの分身(≒主体)」は、その出生の経緯から、「プレイヤーから最も近いキャラクター」となる。それが美少女で、かつ最も長く接する存在、というケースがジータなのである。そしてこの場合、プレイヤーはジータに対して単純接触効果を引き起こしやすい状況にある。

 「至近の美少女が最も馴染み深く射精できる」という原理が、少なからずジータには働いている、というのが僕自身の仮説である。

 

②製作サイドへの反映

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図2. ジータの絵柄の変化(左:初期実装のファイターの画像 右:『グランブルーファンタジー・クロニクル vol.01 』表紙)

 

 なお、「主体の客体化」の影響は、少なからず原典本体にも及んでいるとも考えられる。

 しばしば「近年のジータは男を知ったような顔になってる」と評される。上図のように、絵柄がかなり変化しているためである。また、胸部も少しずつ大きく描かれつつある*7

 これは、担当絵師の技術向上(および「こなれてきた」)によるものとも考えられるが、味気ない質素なデザインでも問題ない「プレイヤーの分身」から、魅力的に描かれて然りな「一人の美少女キャラクター」という認識変異を、他ならぬ製作サイドが引き起こしているとは考えられないだろうか。

 仮にそうだとしたら、製作サイドの認知変異の反映が、プレイヤーにさらにジータの客体化を促し、その反動がまた製作サイドへ返ってくる……という循環を引き起こすだろう。その証左が、クラスⅣの立ち絵であり、コラボスキンであり、数多生み出されたジータのスケベブック、なのかもしれない。

 

③主体としてのグランの存在

 しかし、プレイヤー本人がジータと接触するには、次元を跳躍する必要がある。これは、自由な世界観が許諾される、エロ本空間においても至難の業だ。

 では、ジータの竿役は、グラブル内の男性キャラや、虚空から生えてきたキモオッサン騎空士しかいないのか。

 そんなことはない。ジータにとって、最も至近たり得る竿役――それはグランである。

 エイプリルフールイベントにおいても、グランとジータは共演しており、「二人は同時に存在可能である」と(半ばギャグ時空ではあるが)証明されている。そして、両者とも「プレイヤーの分身」であるがゆえに、設定付けは柔軟性が高い。「ザンクティンゼル時代からの幼なじみ」などの設定に、違和感は発生しないのである。

 そして、ジータを客体とした際に、グランは主体として機能する。プレイヤーの分身なのだから、ジータとセックスをする主体として、これほど適任な存在はいまい。自在に変形する性欲の対象たるジータに対し、グランはまさに「最も都合の良いチンポ」として、その役目を全うすることができるのである。

 

 

総括 ~シコリティのユニバーサルデザインとの照合~

 以上が、ジータのシコリティにおいて、最も重要と思われる3つの要素である。

 これらを考えていく中で、僕の中で「シコリティのユニバーサルデザインと合致しているのでは?」という疑念が生じた。

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 こちらの記事で提示した「シコリティの7原則」と照合してみよう。

 

(1) どんな人でも公平にシコれること(公平な利用)

 とりわけ②が強く合致する。最もスタンダードな少女であるジータは、特殊性癖を要さずとも、射精のための理解を得られる。

 また、③の延長として、モバコインを積み上げる賽の河原たるグラブルにおいて、プレイヤーであれば誰でも接する存在であることも、公平性を強く生み出す要素である。


(2) シコる上での柔軟性があること(利用における柔軟性)

 ①が該当する。無数の外見、人格、設定を内包する彼女は、シコる上でバツグンの柔軟性を発揮することだろう。


(3) シコり方が簡単で自明であること(単純で直感的な利用)

 これについては取り立てて合致してるとは言いにくい。むしろナルメアらメスドラフの方が至極明快であり、ジータはどう扱うかは人によるところが大きいはずだ。

 

(4) 必要な情報がすぐに分かること(認知できる情報)

 ①に関連し、外見情報がジョブという形でも認知できるため、わかりやすい部類だろう。また、設定に関しても、主人公として冒頭から常々語られたりアクションしたりするので、「謎多き美女」のようにならないのはメリット。


(5) うっかり二次創作ミスを許容できること(失敗に対する寛大さ)

 ①~③全てが該当し得る。どのようなジータを描くかは完全に自由である。それゆえ、極めて多様なスケベ本が生まれうる。

 

(6) 想像力への過度な負担を必要としないこと(少ない妄想的な努力)

 あるキャラクターを自分の中でエミュレートしなくて済む、という点では負担が少ない。ただし、ジータ本人は空白部分の多いキャラクターなので、どのように動かすかは全て自分で決める必要がある、という点では負担になる。 

 

(7) おかずにするための十分な認知度と接触経路が確保されていること(接近や利用のためのサイズと空間)

 グラブルの看板の一つであるため認知度は言わずもがな。そして接触経路に関しては、③で言及した通り、おそらく最も近しい存在として利用可能だろう。

 

 合致状況としてはかなり多い。とりわけジータは「公平」「柔軟性」「二次創作許容」がセールスポイントであり、幅広い層に売り出していける。ユニバーサルデザインには、かなり近い存在であるといえよう。

 

広がり続ける少女の(スケベな)物語

 「プレイヤーの分身」でしかなかった少女が、ここまで多くのスケベな物語を生む存在になったことは非常に不思議で、興味深い事象である。しかし、上掲のような特徴は、むしろ「プレイヤーの分身」だからこそ持ち得た、ある種の特権のようなものなのかもしれない。そして、同じ境遇にある存在――FGOのぐだ子なども、同種の特性を得ている可能性は高い、と言えるだろう。

 ジータがさらに強いところは、今後も諸要素は拡張される確率が高いことだ。今後新クラスが実装されるだけで、彼女のシコリティはさらに強大になっていくだろう。その意味では、彼女のシコリティは、視界いっぱいに広がる青い空のようでもある。

 「君と紡ぐ、空の物語」が、どのように拡大していくか。一騎空士としても、ウェポンバーストの準備を忘れることなく、見守っていきたい。

*1:2017年1月28日時点。参照→ ジョブ一覧 - グランブルーファンタジー(グラブル)攻略wiki

*2:同上。参照→ ジョブスキン - グランブルーファンタジー(グラブル)攻略wiki

*3:ただし、今後のメインシナリオの中で、主人公(グラン/ジータ)が特別な出自であることが明かされる可能性は、ないとはいえない。

*4:『プリンセスコネクト』コラボにおける設定だが、この年齢の前後と推察される外見ではある。

*5:ただし近年では恵まれた体型となりつつある。これについては3-②にて後述。

*6:なお、同様の傾向を持つキャラにはクラリスやククルがいる。彼女らもスケベ本には多く登場する。

*7:とりわけクラスⅣ、および『ロード・オブ・ヴァーミリオン』コラボスキンで顕著。