うらがみらいぶらり

チラシの裏のアーカイブ

膝の上にユリエ・シグトゥーナ

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 やはり、「膝の上に座っている感覚を想像しやすい二次元のキャラクター」として、ユリエ・シグトゥーナは外せないと思う。

 ユリエ・シグトゥーナが、『アブソリュート・デュオ』(MF文庫J刊行、2015年アニメ放映)に登場するメインヒロインであり、銀髪赤眼で貧乳、北欧のギムレーからやってきた日本語はペラペラだけど書くのは苦手で、焔牙<ブレイズ>は双剣<ダブル>、九重透流の絆双刃<デュオ>であり、好物は透流の淹れたアップルティー、返事は「ヤー/ナイ」であり、寝る時はワイシャツをパジャマにして寝る、というキャラクターであることは各位もご存知の通りだが、作中で「西洋人形」という比喩表現があてられたことから分かる通り、美少女のデザインとしては人形寄り(≒精緻、浮世離れ)を志向している。

 そんな「人形」としての物質性も影響してなのだろう、ユリエ・シグトゥーナはかなり「膝の上に座っている感覚」を想像しやすい。仕事中に暇になったら膝の上に召喚できるレベルである。手順を記そう。

 

  1. 息を深く吸う。
  2. 息を深く吐く。
  3. 「ユリエ・シグトゥーナちゃん…」とチャントする。
  4. 耳元で鈴を鳴らす。

 

 慣れないうちは上記の手順を繰り返しながら、手近なアヘンでもつまめば容易に実行できる。そして慣れれば脳内で「ユリエ・シグトゥーナちゃん…」とチャントすれば、概ね膝の上に彼女が現れる。

 とはいえ、ユリエ・シグトゥーナが僕らの膝の上にちょこんと座る空間が、IT土方が詰めるオフィスビルの一室であってはならない。彼女の召喚とは、すなわち己が認識する世界の変容と同義である。

 想像してみよう。僕の膝の上には、ユリエ・シグトゥーナが座っている。銀色の髪は枝毛のひとつも見当たらず、まばゆい輝きからは、鼻をくすぐるような甘酸っぱい香りがただよう。ちょろんと前へ出たはねっ毛は、犬のしっぽのようにぶんぶんと嬉しそうに揺れている。テレビを見ているのだ。きっと動物番組だろう。犬がじゃれ合う映像を見て、表情はいつものきょとんとした顔つきだが、内心ではものすごくウキウキしているはずだ。そんな彼女のぬくもりを膝先で感じながら、昊陵学園の寮の一室でおだやかな時間が流れていく。ふと、ユリエはこちらを向き、おだやかに話しかける。

「ユウ(僕の名前*1)アップルティー、飲みたいです」

 こうして世界は一瞬だけ昊陵学園の一室に変貌し、時間帯は『ダーウィンが来た!』とかがやってる夕方となり、目の前からはユリエ・シグトゥーナの香りが生まれるのである。

 

 

 だからなんだという話だが、やはりアゾン製ドールに『アブソリュート・デュオ』ではなく『学戦都市アスタリスク』を持ってきた*2のはどう考えてもミスジャッジだし、MF文庫Jが無能なのか、デュオはやはりその程度の作品なのか、疑念が深まる一方である。

 そして、その怒りを鎮めるために、また膝の上にユリエ・シグトゥーナが座る。

*1:ただし僕の名前は「ユウ」ではない。

*2:たとえば、 キャラクタードール::商品詳細