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うらがみらいぶらり

チラシの裏のアーカイブ

僕自身がチノになるということだ。

 ようやくわかった。僕のたったひとつの夢。

 全ては、僕自身がチノになれば叶うことなのだ。

 

  先日、青柳翔のリリイベに行った時のことだ。

 「九十九さんがお歌を歌うのかよ見なきゃ」という軽い気持ちで行ったのだ。しかし、目の前に現れた青柳翔は、僕の心にとてつもない衝撃を与えていった。

 髭の似合うナイスガイな風貌。ハイローでも大暴れしていた。そんなオラオラなイメージが強かったのに、ステージの上の彼はとてもシャイで、腰が低く、なんというか、とてもかわいらしかった。彼が軽く会釈するだけで胸がキュンッとなる。そして喉からCD音源かと誤解するほどに歌が上手で、僕はとにかくメロメロになってしまった。

 そしてCD購入者向けのイベントして、ハイタッチ会が催された。僕も参加したが、近づく青柳さんの姿を見て胸が高鳴り、そしてハイタッチをして、ステージから離れていく間、僕の魂はどこかへ抜け落ちたようだった。

「あんなにかっこいい人がこの世にいるんだ……」

 紛れもなく青柳翔のファンになった瞬間である。そして同時に、ひどく悔いたこともある。

「今日ほど女子中学生でありたい日はない……」

 女子中学生なら、青柳翔さんの会釈に黄色い声を上げることができる。

 女子中学生なら、今以上にウキウキでハイタッチできる。

 女子中学生なら、青柳翔の写真をスマホのロック画像にできる。

 女子中学生であればできることが、あの日に限っては多すぎたのだ。

 

 女子中学生、そしてなにより美少女であれば、様々なことが期待できる。

 無論、オタクとしては「美少女と百合百合に仲良くなれる」という欲求が通説だろう。だが、今の僕にとって、美少女になることの最大のメリットは、「イケメンに接することができる」であると、はっきり理解することができる。

 美少女であれば、斎藤工に抱きとめられ、「壁だと思え」と言ってもらえる。

 美少女であれば、TAKAHIROに窮地を救われ、デートに誘ってもらえる。

 美少女であれば、降りしきる雨の中、登坂広臣に抱きとめられ、「壁だと思え」と言ってもらえる。

 美少女と仲良くなることは男でも辛うじてできるかもしれないが、雨宮兄弟たちにこれでもかと接近できるのは、美少女の特権中の特権である。RED RAINを見てからというものの、かっこいい男に抱きとめられたいがために、美少女になりたい欲求は日に日に強まっている。

 

 しかしながら、僕自身には、さらなる欲求も存在する。ココアにべったり甘えること、魔法少女になることだ。

 ごちうさソープアタックを経た今でも、ココアお姉ちゃんとまぐあいたい欲求はおさまるところを知らない。むしろ実体験を得た今、ココアとのあらゆるビジョンはリアリティと気持ち悪さを増幅させていく一方である。ココア(飲料)をすするという行為は、もはやココア(女性)とキスを交わすことと同義なのだ。

 そして魔法少女にだってなりたい。『魔法少女育成計画』のラ・ピュセルくんがそうであるように、魔法少女とは男性の夢でもある。魔法少女となって町内の役に立ち、世界を救いたい。なんてやりがいのある仕事だろう。加えて媚薬を放つ触手に犯されるケースもあるわけで、その際は週5日のフルタイム労働よりも、極めて人道的な経験が約束されるのである。

 

 イケメンに抱きとめられる。魔法少女になる。そして、ココアお姉ちゃんに甘える。

 以上全ての願望を成就する、たったひとつのスマートな方法が存在する。

 そう、僕自身が、香風智乃になればいいのである。

 

 チノになった僕は、まずはココアに思う存分甘えるだろう。ここゆくまで己が欲望と、姉の欲望を満たそう。身体だって明け渡そう。いつものごちシコとは異なる百合プレイとなるに相違ないが、性欲はいつだってジェンダーフリーだ。

 そして、ラビットハウスでコーヒーを入れ、客とのささやかな会話を楽しみつつ、ココアやリゼ、千夜やシャロとふれあう。日中はメグマヤとともに中学校へ通い、にこやかに女子中学生生活を謳歌するのだ。

 そして人目のつかぬ場所で魔法少女となり、木組みの街の厄介事を解決しつつ、時折プレインズウォークし、多次元を股にかける陰謀に立ち向かいたい。時には敗北して触手にやられるようにも立ち回りたい。そして魔法少女としてTwitterとはてなブログを開始し、全方位からチヤホヤされることを計画する。

 休日は列車に乗って都会に出て、ハイローのイベントに、ひいてはLDH系のイベントへ突貫しよう。応援上映には欠かさず参加し、黄色い声援をひたすら上げるのだ。青柳翔のリリイベはもちろんマストだ。その際はムゲンのジャケットを羽織って参加する。CDは複数買って、ハイタッチを何度も楽しもうではないか。

 そうして夜は、ココアといっしょに風呂に入り、「今日の青柳さんもかっこよかったです」「ココアさんもかっこいいお兄ちゃんだったらいいのに」などと言って、「お姉ちゃんじゃダメなの!?」とココアが狼狽したところで、「……ダメじゃないようがんばってください」とおどけてみせ、ワイワイおしゃべりしながらいっしょに寝るのだ。

 

 おぉ、なんとすばらしき人生か。僕のあらゆる夢、希望、自由は、全てチノになることで手に入る。これほどまでに未来の目標が明瞭なことがあったか。

 目標ははっきり見定められた。僕はなんとしても、チノになる。

 とはいえ、日中IT土方として働くだけで、僕の「内面的チノらしさ」は -50 されてしまい、定時で上がれたとしても最低 -400 されてしまう。これではいけない。なんとか土日と、帰宅後の時間で、「内面的チノらしさ」を高めていく必要がある。

 そのためにはどうすればいいだろうか。考えられる方法はこんなところか。

  • コーヒーを淹れる
  • 利きコーヒーをする
  • コーヒー占いをする(的中すればなおよし)
  • 頭にアンゴラウサギを乗せる
  • ラビットハウス制服を着て暮らす
  • 常に丁寧語で話す
  • チェスを嗜む
  • 休日はボトルシップ製作に励む
  • ウィスキーボンボンで酔っ払う

 いずれも、日々の積み重ねが重要だ。着実に実行していきたい。

 

 当面の目標として、今世紀中にはチノになれるよう努力していく所存だ。

 道のりは険しいが、素晴らしき日々が待っているのだ。諦めずにやり遂げたい。

 

 それと、青柳翔のデビューシングル『泣いたロザリオ』はとてもいい曲だから、みんなもぜひ聴いてくれよな。

泣いたロザリオ(初回生産限定盤)(DVD付)

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