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うらがみらいぶらり

チラシの裏のアーカイブ

ごちシコ論入門 第5回 「髪の匂い」から検討するごちうさヒロインたち

PUBLISH えっちな話 ごちシコ論

 世間では、しばしば「◯◯たんの髪クンカクンカしたいよぉ(野太い声)」という叫びを耳にする。ルイズ帝国が隆盛を極めた古代より伝わる、オタクの愛情表現だ。

 だが、このフレーズを使う人には、「美少女の髪の毛を嗅ぐ変態的な自分」を誇示する意図で使用する者もいる。その人の鼻孔にはきっと「匂い」は存在しないだろう。行為におぼれて本質を逃す。とても悲しいことだ。

 二次元の少女の髪の毛の匂いを想像する。それは、空想の粋を極めた営みの一つだ。限りなく実在し得ない故に、我々は「それをあるかのように」、自分の中に創り上げることが求められる。「嗅ぐこと」だけで満足してはいけないのだ。

 さて、今や日本の誇る養豚場コンテンツたるごちうさだが、5人のメインヒロインから、いずれも特徴的で、しかしそれぞれ違った「髪の匂い」が感じられる。ごちシコ論第5回は、木組みの街に住まう少女たちの匂いから、ごちシコについて考察する。

 

ココア

 原作では「パンのにおい」「小麦の香り」などと言われているが、肩口まで伸びる髪と、それに隠されたうなじからは、おそらくふんわりとした甘いにおいが香ることだろう。

 鼻孔でふわっと広がる、花のような、あるいはバニラのような香り。お茶目な春のような心地を運ぶ、あどけない少女の香りだ。

 しかし、その内には、熟れ始めた桃のようなかぐわしさも宿る。幼さの中に見え隠れ「女の匂い」は、華やかさで油断した神経に、ゾクりとした刺激をもたらすだろう。それは、「異性」として意識し始めた、隣の席のクラスメイトに抱く、初々しいエロスの萌芽だ。

 少女の可愛らしさと、女性の艶やかさが共存する、甘やかな香りこそ、ココアの髪の匂いの本質だ。

 

チノ

 彼女も原作では「コーヒーの香りがするかも」とメグマヤに言われていたりする。ロングヘアであるため、日中の多くをラビットハウスで過ごす彼女に、コーヒーの香りが染みこむのは不自然なことではないだろう。

 コーヒーだけではなく、彼女の髪からは落ち着いた香りがすることだろう。せっけんのように清潔で、日干ししたシーツのようなやわらかな、健やかな匂いだ。

 だけども、その健やかさの中には、思春期の少女を思わせる甘酸っぱさが隠されている。ただ清らかではない。女性としての芽吹きが起こる年頃から、かすかにただよう早熟の香りは、しかし確実にロリコンの鼻孔を貫くことだろう。

 ココア以上に若芽を思わせるその髪の匂いは、その若さに生唾を飲むのもよし、年齢と共に得られる深みを想像するもよし。

 

リゼ

 ココアから「危険な硝煙の匂い」と言われているが、5人の中で最年長の彼女から漂うのはロアナプラの匂いではなく、その出自に違わない、華やかで気品を感じられる匂いだろう。

 花で例えるならバラ。一嗅ぎで気づくフレグランスでありながら、露骨ではなく、気道に引っかかることなく流れていくような上品さを感じられるはずだ。髪型を変えれば別人のようなお嬢様に見えるのも、彼女に根ざす気品ある香りのおかげだろう。

 最も「女性らしさ」を感じられる香りであると想像されるが、リゼ自身は、ストレートにお嬢様ではない。何事につけてもアクティブな彼女には、運動する姿が似合う。その際に混ざり合う汗のにおいとのマリアージュもまた、リゼの髪の匂いでは無視できない要素だ。その甘美な背徳的な香りは、確実に理性を蝕むものであろう。

 上質な女性らしさを感じる普段の匂いと、そこから派生する背徳的かぐわしさと、シンプルでいて多面的なフレーバーが、リゼの髪の匂いの魅力である。

 

千夜

 女性らしいカラダとしてリゼと双璧をなすのが千夜であるが、華やかさがウリのリゼに対し、千夜はかぐわしくも慎ましい匂いが髪にまとわりついていると思われる。

 バラというよりは、朝露に濡れたあじさいのような、しっとりと優しい香り。主張控えめな落ち着いた趣きであろう。しかしながら、その内には、大福のように巧妙に「少女の匂い」が包み込まれている。好奇心に目を輝かせて動きまわる時、彼女の長い黒髪から漂うのは、歳相応の若々しい、甘やかな香りである。

 清楚らしさとのギャップ、というのはよくある定型ではあるものの、「根は優しいが悪戯も好き」という人物像の組み上げられ方は、このギャップを好ましい方面へと演出するだろう。

 普段は落ち着き払った香りでありながらも、時に応じて等身大の少女らしさが舞う黒髪は、注意深く観察すればするほど、深みにハマっていくような奥行きがある。千夜の髪から漂う匂いには、リゼとはまた違った多面性を見出だせるだろう。

 

シャロ

 シャロの香りとして真っ先に連想されるのは、おそらく紅茶やハーブの香りだろう。これもまた、仕事柄で連想される匂いだろう。言わずもがな、この2種の香りは「気品のある」というイメージを連想させる、絢爛なフレーバーである。

 しかしながら、彼女の本質に宿る髪の匂いとは、これらのイメージとは真逆の、素朴な香りであると考えられる。あらゆる修飾を取り去ったシャロからは、どこか甘酸っぱい、摘みたてのイチゴのような香りが漂うだろう。

 彼女自身も「(お嬢様環境で)生き残るため」と豪語する「絢爛なお嬢様」としての鎧を外せば、そこにあるのは、背伸びをやめた「ごく普通の少女」である。質素な木造の家で、ジャージで寝転ぶ彼女からは、限りなく健やかで、鼻孔をやさしく撫でる香りが漂うことだろう。

 シャロの髪から感じられる匂いは、常に二面性を帯びている。そして「ごく普通の少女」の匂いと対面する時とは、すなわち彼女との接近を意味する。彼女の髪から漂うのは、彼女との距離感に他ならない。これは、5人の中でもある意味特異的と言えるだろう。

 

総括

 無論ではあるが、「空想の匂い」とは個々人のイメージに強く依拠するものである。すなわち、上掲の「5人の髪の匂い」とは、筆者の抱く「5人に対するイメージ」に他ならない。故に、各々で想像する匂いは異なって然りと言える。

 髪の匂いとは、キャラクターのパーソナリティを強く連想するのみならず、「そのキャラクターとの接近」を仮想させるものである。それは、友人としてのふれあいから、恋人としての営みまで、ゆくゆくは体を重ね合わせる局面に至るまでの、過程の凝集である。一人の美少女キャラクターを掘り下げるにあたり、「髪の匂い」とは効果的なアプローチとなり得るものだ。

 ただ嗅げばよいものではない。いかなる匂いか、どのような時にする匂いか、それらを深く想像していくことで、あなたのキャラクターへの情愛は深まっていくことだろう。

 

余談

 可能ならコロンやヘアオイルを具体的に挙げるというアプローチも考えている。それには実物を購入する必要があり、無論、十全な知識が必要となる。

 専門職でもない男性が女性の化粧品を調査するというのもひどく地獄めいているが、何度も繰り返すが、アニメキャラでシコるという行為自体が地獄そのものなのである。そこでためらっては、地獄の深淵へは進めまい。