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うらがみらいぶらり

チラシの裏のアーカイブ

「俺の嫁」と単純接触効果

キャラクター イメージ CLIP

 ここ最近で、艦娘の中でも瑞鳳への好感度が急上昇している。

 とりわけ艦これで重用しているわけでも、ずほメインヒロインのノベライズを読んだわけでもないのに、気がつけば「瑞鳳はかわいいなぁ」という思考が脳裏をよぎる。これはどういうことだろう、と考えていくと、先日プレイした艦これTRPGでプレイヤーキャラに選択したからだろうという理由が浮かび上がってきた。

 旗艦に据えるのと、自分自身が瑞鳳となるのでは、思い入れの度合いは変わるように思う。自分が瑞鳳になる。サイコロを振る瞬間は瑞鳳になっている。その一心同体感が、彼女への好感を高めている可能性は高い。

 つまるところ、単純接触効果である。

何度も見たり、聞いたりすると、次第によい感情が起こるようになってくる。たとえば、よく会う人や、何度も聞いている音楽は、好きになっていく。これは、見たり聞いたりすることで作られる潜在記憶が、印象評価に誤って帰属されるという、知覚的流暢性誤帰属説で説明されている。また、潜在学習や概念形成といったはたらきもかかわっているとされる。

「単純接触効果」Wikipediaより

  何度も何度も接することで、対象に対してよい感情を抱くようになる。単純接触効果は、殊にキャラクターへの好意に強く影響すると、僕は考えている。

 

 「俺の嫁」という言葉がある。キャラクターに対する、最大級の愛情表現のひとつだ。この「嫁」を作るひとつの方法は、「毎日そのキャラを見る」が挙げられると思う。

 

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 例えば、結城友奈を「嫁」にしたいという必要に駆られたとしよう。

 一体どうすればいいか。それは簡単な話で、上の画像を毎朝見ればよい。

 毎朝、起きた瞬間、目覚めて一番にだ。まず真っ先にこのかわいい友奈ちゃんを目にするのだ。一日の最初の習慣である。一週間続ければ7回、一ヶ月続ければだいたい30回は目にするだろう。

 それだけ接すれば、おのずと彼女について思考が割かれ始める。

 友奈ちゃんは朝起きたらなにをするのだろう。寝起きはいいのだろうか。あくびをする時はどんな表情なのだろう。

 このようなキモオタじみた思考を延々と続けられるようになれば、キャラに対する理解の彫り込みはどんどん深くなる。そして、理解度の深さはそのままキャラへの好意へと転化する。

 そして、一度好意的な感情をおぼえれば、友奈について考える時には、その好意的な感情の記憶がリピートされ、好意的な感情が再現される。再現された好意的な感情は、既存の好意的な感情に上乗せされ、そしてそれがさらにまた呼び出されーーこうして鍾乳洞のように好意は積み重ねられ、やがて「嫁」という認知へと至る。

 

 1クールごとに「嫁」を作る人がいる。そういった人は、なにも3ヶ月ごとに電撃的な運命の出会いをしているわけじゃない。それだけアニメを視聴し、ともすればリピートするため接触回数が積み上がり、好印象が強化されているからだ。

 好きなアニメなら30分をn回見ても苦にならない人なら、「嫁」は自ずと生まれやすい。まして、世俗的に人気を得たキャラは、ダイジェスト動画がニコニコ動画に上がるだろうし、時間を切り詰めた接触機会をリピートすれば、単純接触効果はさらに期待できる。

 とはいえ、生理的に受け付けないキャラを見ても効果は薄い。「好きなキャラクターを眺め考え続ける」という行いは、特殊な職種でもない限り、社会的にはほぼ無価値だ。無価値なことを実行することは無意味だ。その無意味を苦と思わないためには、本能レベルで「おっ、かわいらしい子だ」と思う必要はあるだろう。

 かの英雄王も、『Fate/Zero』で言峰綺礼に対し次のように語っている。

お前は平時の無駄のない思考を放棄し、延々と益体のない妄想に耽っていた。無意味さの忘却。苦にならぬ徒労。即ち紛れも無く遊興だ。

 無意味すら忘れられる土壌を養うには、やはり回数を積むのが最善だ。

 

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 話は変わるが、「嫁」というベクトルにおいて、アニメの美少女を眺め考える以上に、おそらく重力の強いものは「キャラクリエイトもの」であろう。

 最初から「理想の女性」という好意の視線釘付けなものを具現させる上、各身体パーツをいじり、ものによってはゲーム内で幾度となく接する。好意の初期値も、接触回数も、アニメやラノベから好みのヒロインを探すよりもはるかに高いケースが多い。

 キャラクリエイトものが「沼」と言われる理由はここにある。僕がカスタムメイド3D2体験版に沈めた時間は、そろそろ計測できない頃合いだ。

 嫁を探すにせよ作るにせよ、数を重ねれば重ねるだけ、重力が強まっていくことは肝に銘じておくべきだろう。