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うらがみらいぶらり

チラシの裏のアーカイブ

アイドルの制服っぽい衣装とエロゲ制服の相関性

 二次元三次元を問わず、しばしば最近のアイドルの衣装は「改造制服のようだ」と評されることがある。

 ここでいう「改造制服」とは、決して昭和のヤンキー御用達だった「ボンタン」と言われるダボダボ制服を指すわけではなく、おおむねそれはAKBがよく着ていた感じの、蛍光色やチェック柄に飾りマシマシなセーラー服やブレザーを指すだろう。

 そのような衣装は時折「エロゲっぽい」とも言われる。俗に「エロゲ制服」と言われるやつだ。乳袋、肩パッド、編上げコルセット、謎の形状記憶リボンなど、物理法則的なありえなさとともに話題の種になる。そして、そのような制服はアダルトな領域のみならず、全年齢コンテンツで幅広く見受けられる。

 

 と、上記でごく自然に「アイドルの制服っぽい衣装」と「エロゲ制服」を接続させている自分に気づき、ふと一つの疑念が生じた。

 

「エロゲ制服とは、アイドルコスチュームなのではないか?」

 

 だとすると、いくつかのことがらがすっきりとまとまるのだ。

 普段使いにはあまりにも過剰な装飾や、「どうやって着るんだ」と思わずにはいられない構造。あの「露骨なかわいさ」だけをバランス無視で盛り合わせたあの「制服」は、「観客を湧かせるコスチューム」だと思えば、むしろ合理的ですらあるのだ。

 

 ためしに、エロゲではないが、限りなくエロゲ制服に近い『アブソリュート・デュオ』の昊陵学園の制服を見てみよう。

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 よくよく見てみれば、いたるところに装備されたフリル、謎のインバネスコートじみたパーツ、胴を包むベストっぽいものと、お手本のような造形だ。これに巨乳キャラならもれなく乳袋もおまけされる。なにせエロゲライターとエロゲ原画がタッグを組んだラノベなのだから、ある意味当然のなりゆきだろう。

 このような衣装のアイドルが存在しないと断言できるだろうか。実写にコンバートすればわかるかもしれない。中の人のコスプレした写真を見てみよう。

 

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 中の方々は、このコスチュームでステージに立ったり、写真を撮られたりしているようだ。となると、この格好でステージに立って一曲歌うというのも、不自然な事象ではないだろう。

 容易にステージで歌って踊れる衣装へ転用できる制服。それを身にまとって異能バトルしたりラブコメしたりするというのは、アイドルのイメージビデオのようなものなのかもしれない。

 そして、アイドルのイメージビデオに複雑で新規性に満ちたシナリオは必要ない。ただかわいいコスチュームを着てキラキラ動けば、アイドルとして観客を魅了するには十分だ。コスチュームを着て動くだけでヒロインたちの存在意義となるのだろう。

 このあたりが、MF文庫J系のラノベや、「萌え路線」などと言われるエロゲのひとつの根幹なのかもしれない。アイドルを見るようにヒロインを見て、崇めることこそ肝要という作品だ。実際、穂高みやびちゃんは超絶かわいかったし、彼女の存在によって『アブソリュート・デュオ』を今さら話題にするくらいにはあの作品を気に入っている。なぜなら、みやびちゃんはアイドルじみた存在として、僕の目に映ったからだ。

 とはいえ、昊陵学園はまだおとなしい方かもしれない。本家エロゲ制服を眺めていると、そう思わされる。

(参考:「エロゲ 制服大賞 2014」の受賞作を発表!!:ニュー速VIPブログ(`・ω・´)

 

 

 穂高みやびがかわいいという話は置いといて、「エロゲ制服はアイドルコスチュームである」という仮説から一歩進んで、「アイドル衣装はエロゲ制服になる」という仮説も立ててみたい。

 そうなると挙がってくるのはAKBのコスチュームだ。今や似たものが通販や大人のコンビニで楽々手に入り、夜のプレイに彩りを加えていることだろう。そのうちのひとつを取り上げる。

 これ、ほんのちょちょいとデザインをいじれば、容易にエロゲやラノベに登場するんじゃないのか。むしろ、この程度だと「地味」として扱われるかもしれない。『言い訳Maybe』はもう5年前の曲らしいし、現在と比較してそう言われるのも仕方ないかもしれない。

 

 では、現在のベースラインとはどこか。直近の例として、シンデレラガールズのニュージェネレーションズのコスチュームを見てみる。

f:id:wasasula:20150425131351j:plain このような制服が最近のエロゲに登場しないと言い切れるか。少しいじれば、エロゲ制服になるんじゃないのか。

 靴がやや派手なのでこれをローファーに変え、スカートからペチコートっぽいものを取り去れば、おそらく十分エロゲ制服になる。ちなみに腕のバニーガールっぽいアレを装着したエロゲ制服はすでに存在するので、除去する必要はないだろう。

 

 そして、この手の「制服っぽいアイドル衣装」といえばラブライブ!が強いだろう。

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 このような制服を採用したエロゲも、登場してもおかしくはないだろう。色使いが派手? 柄がすごい? ショッキングピンクをメインカラーに据えた制服だって、食い倒れ人形っぽい制服だって出てくるのがエロゲです。

 

 

 アイドルだろうと、エロゲヒロインだろうと、重要なのは「見るものを惹きつける」ということである。そして、双方とも女性である以上、重視される要素は「かわいさ」だ。表層的な「かわいい」という要素で徹底武装し、まずは外見から食らいついてもらうことで、生存競争に勝利することができるだろう。「内面をじっくりと見てほしい」なんて悠長なことをぬかす余裕はない。

 ただ、エロゲ制服には一定ラインの性的アピール、俗な言い方をすればシコリティを要求されていることはたしかだろう。筆頭は乳袋だ。乳袋とは描き方の手法ではあるものの、コルセットベルトなど「胸を強調する構造」が併用されている以上、「おっぱい」という表層的シコリティは重視されているだろう。

 では、エロゲ制服に近しいアイドル衣装にもシコリティが求められているかといえば、必ずしもそうではないだろう。まぁアイドルでシコるのはよくある話だが、全てのアイドルがエロい商売をするわけではない。ある程度は「清純さ」を要求されるだろうし、露骨なセクシャル要素は除去されるだろう。

 つまるところ、シコリティ要素を足し引きすることで、エロゲ制服とアイドル衣装は、容易にスイッチされるのではないだろうか。そしていずれにせよ、「見るものを惹きつけ湧き立たせる」という要素は共通している。「物理的ありえなさ」は、この要素においてはむしろプラスポイントにもなるだろう。

 そして見る側にとっても、「アイドルのように見る」「エロゲヒロインのように見る」といった見方のスイッチングは、多面的に捉えるという楽しみをもたらすだろう。だからなんだというわけではないが、楽しみ方を増やす手法としては、機能するかもしれない。