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うらがみらいぶらり

チラシの裏のアーカイブ

MTGの色でたとえるアニメのイメージ

アニメ イメージ PUBLISH

先日、某氏から「きんいろモザイクを教えてくれ」と言われた。この「教えてくれ」とは、内容を教えるという意味ではなく、「どのようなスタンスであるか」「どう楽しむとベストか」「一番シコれるのは誰か」的なニュアンスである。

こういう時は作品のイメージを伝えるのが一番なのだが、いざ『きんいろモザイク』のイメージを伝えようとすると、これが言葉が出てこない。「いや、まぁ、きんモザですよ」としか言えないが、もちろんツーカーではないので伝わるわけもない。

これは困った。こういう時に、いったいどうすればいいのか。『きんいろモザイク』を知らない人に『きんいろモザイク』を一発で理解してもらうには、いったいどうすればいいのか。難題である。

 

見たことがないアニメのイメージを伝える手段として、有効な方法はやはり「もののたとえ」であろう。では、なにに例えればいいのか。サークル内で検討した結果、一つの案が提示された。

MTG、Magic: The Gatheringである。

TCGの代表格にして最古参でもあるMTGには、「色」という概念がある。いわば属性のようなやつであり、色ごとにカード効果の傾向が異なっていたりする。そして、デッキも「色」になぞらえて説明されることが多い。

これを使ってアニメを例えるとはどういうことか。一例を挙げて説明したい。

 

 

①『ノブナガ・ザ・フール』の場合

今冬絶賛放送中の河森アニメである。これの1話目を見た感想は「なんだこれは」だった。

端的にいうと、意味がわからない。展開が早すぎるし、整合性は足りない。登場人物は無駄に戦国武将だが、当然無駄である。だがロボット起動シーンなどで、確実にシリアスな笑いを取ってくる。ここまですさまじいアニメはひさしぶりに見た。

そして1話目を見ながら、僕はこう言ったのである。

「ヴァルヴレイヴを思い出す」と。

すると、ある人がこう付け加えた。

「まるで赤単だな」と。

この時の会話から、『ノブナガ・ザ・フール』と『革命機ヴァルヴレイヴ』は「赤単アニメ」であると判明した。

「赤単」とはなにか。MTGの色のひとつ「赤」だけで構成されたデッキのことである。「赤」はダメージを与えたり、カードを破壊したりする効果が多い、攻撃的な色である。よって「赤単」とは攻撃的で、速攻や瞬殺を得意とするデッキである。乱暴に言ってしまえば脳筋である。

つまり、赤単アニメというのは「脳筋アニメ」と言っても差し支えない。論理性や整合性はどうでもいい。とにかくバトルだ、ロボだ、美少女だ、そういったもののゴリ押しが得意なアニメである。「精緻なシナリオ」といったものとは、おおよそ無縁に近い存在である。

赤単アニメは勢いがすさまじい。そのため一度でも人気が出れば、あとは飛ぶように覇権へと躍り出る。裏を返せば、赤単アニメは勢いが止まれば死ぬ。MTGにおける赤単も「止まれば死ぬ」と言われている。大成功か大失敗しかない、といっても大げさではないかもしれない。

このように、アニメをMTGにおける「色」で表現することができる、かもしれないのである。

ちなみに『ノブナガ・ザ・フール』は、土地の展開が事故っていたり、《稲妻》の対象を間違っていたりで、早速死にそうな気配を醸し出している。誰かが「適当に組んだ赤単」と言っていたが、的確な表現である。

 

②『きんいろモザイク』の場合

さて、色でアニメを説明できる可能性が見えたものの、『きんいろモザイク』がどんな色であるかは、実はあれこれ考えても結論が二転三転する。

そこで比較対象を取り上げながら考えた。『ゆゆ式』をはじめとした、いわゆる「救い」のアニメたちである。

「みんなの愛したゆゆ式」から始まり、ユートピアきんモザ、理想郷のんのん村と、難民は常にその居住地を変えている。民族の歴史であり、深刻な社会問題である。

とはいえ難民問題はどうでもいい。比較対象を考えることが重要である。

話し合った結論としては、「ゆゆ式がDelverであると仮定するなら、きんモザはボロスではないのか?」である。

意味がわからない人のためにざっくばらんに説明すると、『ゆゆ式』は「テンポをコントロールしながら精鋭キャラクターで堅実に攻める」、『きんいろモザイク』は「速攻でキャラクターを並べてライフゲインしながら攻め続ける」である。「中堅でコツコツ殴る」か「小型でガンガン殴る」と言い換えてもよい。

もちろん見解の一つであり、「いやゆゆ式はCaw-Bladeでしょ」という人もいるだろう。だが重要なのは、イメージや見解の伝達である。

 

「ゆゆ式ってさ、Delverじゃね?」

「あ〜、そうかもしれないね。でもどっちかというと〜」

 

こういう会話が大事なのである。「ゆゆ式は3人の女の子がワイワイするんだけど、ただの日常系じゃなくって〜」と延々と語るとキモいし、長ったらしくてうんざりする。

なにより、たとえ話は非常に相手に伝わりやすい。どこかでそんな本が発売された気もするが、たとえ話を用いる場合と用いない場合では、伝わり方が段違いなのである。

色で例えることで、よりスマートに意見を述べ、イメージを伝えることができる。「MTG色法」ともいえるこの方法は、従来のキモオタワイワイトークとはまた違った、意見の交わし合いを可能とするだろう。

 

問題点

当然ながら、この方法にも問題点がある。色、というよりMTGがわからない人には通用しない。

その場合は、遊戯王であったり、ポケモンであったり、別のものにたとえるといいかもしれない。そのつど定義付けは必要になるが。

そして、色にたとえてスマートにしたところで、キモいものはキモい。「アニメについてワイワイ語っているキモオタ」という印象をぬぐい去ることはできない。そこは観念するべきであろう。